「ストロングコーヒー」と聞くと、「エスプレッソより強いの?」「アメリカンとは真逆?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
実はストロングコーヒーには、明確な定義があるわけではなく、抽出方法や豆の量、焙煎度合いによって「濃い」と感じさせる特徴があります。
本記事では、ストロングコーヒーの基本的な意味をはじめ、エスプレッソやアメリカンコーヒーとの違いについても詳しく解説します。
コーヒー初心者はもちろん、より自分好みの味を見つけたい方にも役立つ内容です。「濃いコーヒーが好きだけど、どれを選べば良いかわからない」そんな悩みをスッキリ解消しましょう。
関西在住のアラサー。コーヒー沼にハマり、自家焙煎コーヒー豆を買い漁る毎日。好きなコーヒー銘柄はエチオピアのイルガチェフェ。
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ストロングコーヒーとは)
「ストロングコーヒー(Strong Coffee)」という表現は、コーヒー業界で厳密な定義が定まっているわけではありません。ただし、多くの場合“濃さ・力強さ・重厚さ”を意識したコーヒーを指しており、味覚的・抽出的に“薄くない”と感じられる方向性を持ちます。
ストロングコーヒーと聞いてまず思い浮かぶのは
- 豆の量を多めに使う
- 焙煎を深めにする
- 抽出時間を短くして濃度を出す
といった方法です。具体的には、一般的なドリップ/ペーパードリップで「15gの豆を150mlのお湯で淹れる」ところを、20gの豆を同量のお湯で淹れて濃度を上げたり、抽出時間を短くして味のブレを抑えたりする調整がなされます。
また、豆の選び方としてコクや苦味が出やすい中深煎り〜深煎り(フレンチロースト・イタリアンロースト)を使うことも一案です。
ストロングコーヒーは、単純に「濃い=再現できる」わけではなく、その中に「ぼやけない味の輪郭」が求められます。
ストロングコーヒーのカフェイン量
国民生活センター「飲料のカフェイン含有量に関する調査」によると、一般的なドリップコーヒー(100 ml 程度)にはおよそ 60mg 前後のカフェインが含まれることが多いとされます(この値は豆種・焙煎・抽出条件で大きく変動) 。ストロングコーヒーでは、豆量や効率を上げてこの範囲を上回るよう設計されることが多く、100〜150 mg あるいはそれ以上となることもあり得ます。
一方、エスプレッソでは25〜35 ml 程度の液量に凝縮して抽出され、濃度(mg/ml)は非常に高くなります。ただし一杯あたりの総カフェイン量は、液量の少なさゆえ意外と抑えられるケースもあります。たとえば、エスプレッソ一杯に含まれるカフェインを 60 mg 前後とする文献もあります。
参考サイト:農林水産省「カフェインの過剰摂取について」
要因 | 影響の方向 | 説明 |
---|---|---|
使用豆の種類 | ロブスタ>アラビカ | ロブスタ豆はカフェイン含有量が高め |
豆の量 | 多め → 総量アップ | 同じ抽出効率なら豆を多く使うほど総カフェインも増える |
焙煎度合い | 浅煎りや中煎りでやや有利 | 深煎りは豆質によっては熱でカフェイン量が僅かに減ることもある |
抽出効率(溶出率) | 高効率(抽出条件を最適化) | 湯温、抽出時間、攪拌、粉の粒度などで溶出率が変化する |
出来上がり液量(希釈度) | 少量 → 濃度上昇 | 同じカフェイン量でも液量を抑えると濃度が高まる |
ストロングコーヒーの味
ストロングコーヒーの最大の魅力は、口に含んだときの「重み」と「余韻」。ただ濃くするだけでなく、風味がぼやけずにしっかりと感じられる味構造が求められます。
ストロングコーヒーを設計するとき、多く使われるのは「コクと苦味を強めに出す」方向性です。
ただし、強さを出しすぎると苦味が前面に出過ぎて「雑味感」や「焦げ臭さ」が立ってしまう危険性があります。濃度を追求するなら、苦味と酸味・甘味とのバランスを崩さずに設計することが腕の見せ所です。
たとえば、浅煎り豆を使って濃く抽出すれば、酸味が鋭く出過ぎてバランスを崩すことがあります。一方、深煎り豆を使うとコク・苦味は出やすいですが、風味の個性や繊細さが失われやすくなります。
そこで「中深煎り」あたりを使い、粉の粒度・湯温・蒸らし・攪拌などで微調整しながら、クリアな味の輪郭を保ちながら“飲みごたえ”を出すという手法が多用されます。
エスプレッソコーヒーとの違い
項目 | エスプレッソ | ストロングコーヒー |
---|---|---|
抽出方式 | 高圧抽出(9気圧など) | 重力/透過抽出(ドリップ系) |
液量 | 約25〜35 ml(かなり少量) | 通常 100〜150 ml 前後など、飲みやすい量を保持することが多い |
濃度 | 極めて高濃度(濃縮された味成分) | 濃さを感じさせる設計だが、エスプレッソほどの濃度ではない |
味の特徴 | クレマ・ボディ・香りの密度などが強く出る | 味の輪郭を保ちつつ、濃さ・コクを追求するタイプ |
飲用スタイル | “一口で味わうショット”風 | 長めにゆったりと飲むことを想定した濃さの追求 |
ストロングコーヒーとエスプレッソは「濃さ」という表現で語られることが多いですが、その抽出方式・設計思想には本質的な差があります。
まず、エスプレッソとは高圧抽出方式を用いるコーヒーで、細かく挽いた豆に対して9気圧前後の圧力をかけ、25〜35 ml 程度に抽出する形式が一般的とされています。
短時間・高圧方式によって、豆に含まれる油脂や揮発性成分、微細成分が効率よく引き出され、「濃縮された風味」を感じさせる液体が得られます。
また、エスプレッソには抽出時に「クレマ(泡層)」が生じ、その泡が香りを閉じ込め、口当たりをまろやかにする役割を果たします。

一方で、ストロングコーヒーは通常のドリップ方式や重力抽出方式をベースとしながら、豆量・抽出効率・湯温・抽出時間などを調整して“濃さ”あるいは“飲み応え”を出そうとする手法です。
ストロングは圧力抽出ではなく、あくまで“強く引き出すドリップ系コーヒー”という位置付けになります。
アメリカンコーヒーとの違い
ストロングコーヒーとアメリカンコーヒーは、濃さ・味わい・役割という点でまさに対極をなすコーヒーのスタイルです。
まず、アメリカンコーヒーとは、「浅煎り豆を多めのお湯でいれる」か、あるいは既に抽出したコーヒーをお湯で薄める方式を指すことが多いと定義されています。
苦味やコクが抑えられ、軽やかで飲みやすい味わいが特徴となります。



これに対して、ストロングコーヒーは「濃さ・存在感・飲み応え」を重視する設計です。
抽出を濃くする方向へ振ることで、苦味・コク・風味をしっかり出すことが狙いです。結果、アメリカンが軽やか・控えめな味わいを指すのに対し、ストロングは“味の押し”が強い方向と言えます。
マイルドコーヒーとの違い
マイルドコーヒーは、日本の喫茶文化やブレンド命名の慣習の中で「酸味・苦味・コクが穏やかで調和の取れた、飲みやすいコーヒー」を指す語としてよく使われます。
一般に“刺激が少ない/滑らかさを重視した構成”が意図されています。ストロングコーヒーとの違いをまとめると、次のようになります。
項目 | マイルドコーヒー | ストロングコーヒー |
---|---|---|
味の方向性 | ソフト・調和・飲み疲れしない | 力強さ・濃さ・味の存在感を重視 |
抽出設計 | 抽出を穏やかに、味を引き出し過ぎないよう制御 | 高濃度に近づけるよう、粉量・抽出効率を積極的に調整 |
豆選び | 浅煎り~中煎り/風味が軽め寄り | 中深煎り~深煎りを使うケースもあり、コクや苦味の支えを意識 |
飲用シーン | 長時間の飲用/ゆったりと楽しむ | 味のパンチを感じたいとき/コーヒーの存在感を味わいたいとき |
まとめ:ストロングコーヒーとは:エスプレッソやアメリカンコーヒーとの違いも解説
本記事では「ストロングコーヒーとは何か」から入り、カフェイン量・味わい・主要なコーヒー様式(エスプレッソ・アメリカン・マイルド)との違いを詳細に比較してきました。
ストロングコーヒーは「濃さ」だけを追うものではなく、味の輪郭を崩さずに“飲みごたえ・パンチ”を感じさせる一杯を求める方向性です。
エスプレッソは「短時間/高圧で凝縮」した濃密体験、アメリカンは「薄く・飲みやすく」設計された軽やかなスタイル、マイルドは「柔らかく・調和重視」の設計です。
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