「エルサルバドルコーヒーとは、どんな味わいなんだろう?」
そんな疑問を抱えたことはありませんか?
「美味しいコーヒーを飲みたいけれど、どの産地を選べばいいのかわからない」
「エルサルバドルの豆って特別なの?」
と迷うこともあるかもしれません。
この記事では、エルサルバドルコーヒーの特徴や、どんな人におすすめなのかをわかりやすく解説します。この記事を読むことで、エルサルバドル産のコーヒーがあなたの新しいお気に入りになるかもしれませんよ。
好きなコーヒー銘柄 モカコーヒー
お休みの日の朝食時やほっと一息つくときにコーヒーを淹れて飲んでいます。沖縄のコーヒー屋さんが好きで、沖縄へ訪れるときは必ず立ち寄ります。
エルサルバドルコーヒーの基本情報と特徴
エルサルバドル共和国は中央アメリカにありグアテマラとホンジュラスの間に位置しています。面積が九州の約半分という小さな国ですが、コーヒー栽培に非常に適した恵まれた環境を有しています。火山が20個以上もある火山国ということもあり、国土の大部分が高い標高となっているため、気温が上がり過ぎることもありません。
また、日照時間を調整するため、コーヒーの木の横に木を植林しシェイドツリーとし、その落ち葉が腐葉土となっています。
エルサルバドルには雨季と乾季が存在します。そのためコーヒー栽培に欠かせない環境のひとつでもある雨の量も十分にあります。エルサルバドルの環境は、コーヒー栽培の視点から見ると非常に優れていると言えます。
また、エルサルバドル産のコーヒーは、生産地の標高の高さでグレードが決まるのが特徴です。グレードは3段階に分けられ、標高が高くなるほど等級が上がります。
エルサルバドルコーヒーで主流となっているブルボン種は、強すぎない酸味とフルーツのような香りや甘みが特徴です。そのため、コーヒーの苦みや酸味が苦手な人でもスッキリと飲みやすいでしょう。
エルサルバドルコーヒーとはどんなコーヒーか?
エルサルバドルで栽培されている品種の多くはブルボン種です。ブルボンの突然変異種の「パカス」や、パカスとマラゴジぺの交配種「パカマラ」も栽培されています。
エルサルバドルコーヒーで主流となっているブルボン種は、強すぎない酸味とフルーツのような香りや甘味が特徴です。全体的にまろやかで飲みやすい口当たりと苦みが後に残りにくいので、非常に飲みやすいコーヒーです。
ハニープロセス製法で精製していることから、この製法ならではのはちみつのような自然な甘みも感じられます。高い標高のものになれば、レモンやライムのような柑橘系の酸味が感じられ、あっさりしたコーヒーが好きな方には特におすすめです。
エルサルバドルコーヒーは、栽培される標高によってグレードが分けられ、標高1,200m以上の高地で栽培された豆をSHG、標高900〜1,200m1,500mではHG、標高500〜900m以下で栽培されたコーヒー豆をCSと表記しています。
参考:全日本コーヒー協会
パーカス種と、ブラジルやコロンビアで少量生産されるティピカ種の突然変異種、マラゴジペの交配種がパカマラです。マラゴジペの特長であるコーヒー豆の大きさを引き継いでおり、粒が大きく肉厚で、存在感があります。香りが非常に豊かでまろやかな味わいです。コクやフルーティーさも感じられる希少な品種です
エルサルバドルのコーヒー生産地はどこですか?
エルサルバドルのコーヒーの産地は、地理の多様性により、コーヒー豆の味わいに独自の特徴をもたらしています。特に注目されているサンタアナ、ラリベルタ、ウルスタンでは、異なる気象条件下で栽培されています。
サンタアナ(Santa Ana) | エルサルバドル最大のコーヒー産地で、西部に位置している。エルサルバドル最大の火山であるサンタ・アナ火山の斜面に広がっており、火山灰の土壌はコーヒーの栽培に適した環境。 |
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ラリベルタ(La Libertad) | エルサルバドルの首都サンサルバドル近郊に位置するラリベルタは、比較的小さな生産地だが、品質の高いコーヒーを生産している。 |
ウルスタン(Usulután) | 東部の産地で、様々な生態系と火山灰の土壌により良質なコーヒーが育てられている。 |
これらの生産地ごとで、個々の農園や生産者は地域の個性を生かし、独自の栽培方法で異なる特性を持つコーヒーを生産しています。
サンタアナ産のコーヒーは、この地域特有の火山性の土壌が風味を豊かにしており、上品な酸味が特徴です。
ラリベルタ地域のコーヒーは、クリーミーな口当たりが魅力で心地よい甘さが長く続き、バランスの取れた味わいが楽しめます。
ウスルタンのコーヒーは、複雑な香りと独特な甘みを持つコーヒーが生産され、この地域固有の生態系が豊かな風味を形成しています。
それぞれの産地が持つ独自の特性とエルサルバドルの豊かな自然が生み出す様々な味わいのコーヒーが提供されており、コーヒー愛好家を魅了し続けています。
エルサルバドルコーヒーの種類とその違い
エルサルバドルコーヒーには様々な品種があります。
ブルボン | エルサルバドルのコーヒー生産における主要な品種の一つ。柑橘系のフルーティーな酸味、チョコレートやキャラメルのような甘い風味が感じられる。 |
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パーカス | パーカスはブルボンの自然な変種。より生産性が高く、病気に対する耐性も持っている。味わいはブルボンに近い特性を持つ。 ブルボン種と比較して木は小ぶりですが、大きな葉をつけるのが特長。マイルドな酸味と、ローストナッツのような香ばしさ、後味にほのかな甘さが感じられます。すっきりとした味わいがお好みの人におすすめです。 |
カトゥアイ | ブラジルで開発され、エルサルバドルでも広く栽培されている。生産性が高く、気象条件に対する耐性も持ってる。味わいは様々だが、良質なカトゥアイは甘みと酸味のバランスが良く、クリーンな風味を持っている。 |
ティピカ | アラビカ種の中でも最も古い品種の一つ。一般的には、甘みと酸味のバランスが良く、クリーンで上品な風味が特徴。 |
ゲイシャ | ゲイシャ種は、エチオピアのゲシャという地域で発見された品種です。フルーツのような酸味とはちみつのような濃厚でまろやかな甘みが感じられます。 |
エルサルバドルコーヒーの歴史と生産プロセス
エルサルバドルのコーヒー栽培は、国の農業生産の約30%を占めていると言われています。輸出総額は全体の約50%で、国の人口の25%ほどがコーヒー栽培関係者です。このことから、コーヒー生産はエルサルバドルにとって非常に重要な産業であると言えます。
エルサルバドルで本格的なコーヒー栽培が始まったのは、1850年代と言われています。政府主導で大規模なコーヒー農園が作られ、1950年代には国内GDPの約50%を占めるまでに産業が拡大しました。
1850年代にエルサルバドルのコーヒー栽培が始まりました。インディゴ(藍)という天然の染料用の植物からコーヒーへシフトしました。
その後、コーヒーの生産量・輸出量は右肩上がりで、1880年には世界第4位の生産国にまで成長しました。コーヒーはエルサルバドルの産業を引っ張るようになり、国立のコーヒー研究所も設立されました。
しかし、1970年代後半から長期にわたる内戦、農地改革の失敗、国立コーヒー研究所の閉鎖など政治的な不安定さでコーヒー産業は衰退しました。
さらに2012年にはさび病が流行します。その年の収穫量は、もっとも生産量が多かった1979年の10分の1にまで落ち込みました。
しかし、現在ではコーヒーが主要な輸出品となっています。
エルサルバドルコーヒーの歴史はどのようなものか?
エルサルバドルコーヒーの歴史は、エルサルバドルの経済的な発展の歴史とも言えます。スペインによる植民地の時代にコーヒーはラテンアメリカ諸国へ伝わりました。エルサルバドルではコーヒーは当初国内消費用として栽培されました。
しかし、スペインによる植民地支配が終わると、政府は利益を得る有効な手段としてコーヒー豆の栽培を積極的に奨励します。
国有地の3分の2をコーヒー生産者に無償で提供し、大々的にコーヒー栽培を推し進めました。また、税金控除や兵役の免除、輸出課税をなすなどの優遇措置をコーヒー生産者に対して行ったため、エルサルバドルのコーヒー産業は急成長を遂げました。
1920年頃には、国の輸出額の9割をコーヒーが占めるようになりました。しかし、世界情勢に左右された時期や、1980年代には内戦が続き、不安定な情勢からコーヒー生産量と輸出量は減少したこともあります。
参考:外務省
エルサルバドルコーヒーの栽培環境と気候の影響
エルサルバドルは火山帯ということもあり、国土の大部分が高い標高となっています。高地の冷涼な気候もコーヒー豆のゆっくりとした成熟を促します。
栽培標高は500~2,000mで、火山を含む山脈の裾野で栽培されていることが多いです。火山性の土壌はミネラルが豊富で水はけもよく、コーヒーが生育するのに適しています。
エルサルバドルには雨季と乾季があり、年間平均降水量は1,700ミリ~2,000ミリと言われています。コーヒー栽培に欠かせない環境のひとつでもある雨の量も十分にあります。日
照量をコントロールするために、コーヒーの木の横に「シェイドツリー」と呼ばれる日よけの役割を担う木が一緒に栽培されることも多いようです。エルサルバドルの環境は、コーヒー栽培の視点から見ると非常に優れていると言えます。
エルサルバドルSHGとは何ですか?
SHG(Strictly High Grown)は最も高い品質を示す等級です。SHGとされるコーヒーは、標高1,200m以上の地域で栽培され、昼夜の気温差が大きく温度と湿度のバランスにより、高品質なコーヒー豆が育ちます。。
SHG等級のコーヒーは、ほかの等級に比べて酸味が際立ち、香りの豊かさや風味の深みが特徴となっています。エルサルバドルのコーヒーはこのような厳しい等級基準により、世界中でその高品質が認められています。
エルサルバドルコーヒーの等級と品質について
エルサルバドル産のコーヒーは、栽培された場所の標高の高さでグレードが決まります。
SHG(ストリクトリー・ハイ・グロウン) | 標高1,200m以上 |
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HG(ハイ・グロウン) | 標高900〜1,200m |
CS(セントラル・スタンダード) | 標高500〜900m |
エルサルバドルにおけるコーヒーの等級は上記のようになっています。より標高が高い所で栽培されたものほどランクが高くなります。
また、スクリーンサイズ(豆のサイズ)は約0.4mmが世界基準単位で、豆のサイズが大きいほど高品質とされます。
エルサルバドルコーヒーのパカマラとは?
パカマラとは、ブルボンの突然変異種であるパカスと大粒の趣旨が特徴的なマラゴジペを交配させてできた品種です。エルサルバドルのコーヒー研究機関ISIC(Instituto Salvadoreño de Investigaciones del Café)において開発されました。
他の豆に比べて成長に時間がかかりますが、その大きさは普通の豆の2倍になります。また、生産量は世界的にも極めて少なく、全生産量の1%未満にすぎません。その希少性が、魅力となっています。
パカマラ種のコーヒーは焙煎度合いにもよりますが、比較的どんな飲み方でも楽しめます。ミルクとの相性も悪くありません。
香りやフルーティーさを売りにしている浅煎りのパカマラの場合は、ドリップコーヒーやフレンチプレスなどで抽出してブラックで飲むのがおすすめになります。
参考:World Coffee Research | pacamara
エルサルバドルコーヒーのハニー加工の特徴
ハニープロセスはナチュラルとウォッシュドの中間的な精製方法です。通常は表面の皮と果肉を取り除き、さらにその内側にあるミューシレージという粘液質を洗い落としてから乾燥させますが、ハニープロセスではある程度のミューシレージを保持したまま乾燥させています。
これにより豆の中にミューシレージに含まれる糖分が濃縮され、深いコクを持ったより甘くフルーティな味わいのコーヒーになります。エルサルバドルでは、ほとんどのコーヒーチェリーがウォッシュド製法で精製されています。しかし、近年では「ハニープロセス」が注目されており、取り入れる農家も多くなっています。
エルサルバドルコーヒー豆の選び方
エルサルバドルのコーヒー豆を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、品質を判断するために、コーヒー豆の等級を確認することです。「SHG(Strictly High Grown)」等級のものは、特に高品質とされています。
次に、焙煎度を確認することも非常に重要です。焙煎度には、浅煎りから深煎りまで幅があり、焙煎度がコーヒーの酸味の強さや香り、風味に直接関係します。自分の好みやシチュエーションに応じて、適切な焙煎度を選ぶことが大切です。
さらに、生産地や品種の選び方も重要です。エルサルバドル内でも、生産地によって風味や香りが異なるため、好みの風味を持つ地域を選定できると、より自分の好みに合ったコーヒーを選ぶことができます。
また、異なる山地・品種・加工方法・焙煎度などコーヒーの選び方を理解することで、味覚の幅が広がり、コーヒーを選ぶ際の楽しさにもつながります。
さわやかさと柑橘系の香り豊かなコーヒーを求めるなら
産地 | ラリベルタ |
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品種 | ブルボン |
精製方法 | ブルボン |
焙煎 | 中煎り(ミディアムロースト)~深煎り(フルシティロースト) |
チェリーのような甘さもあるほのかな酸味・ココアのような甘いコクを求めるなら
産地 | ウルスタン |
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品種 | ブルボン、パカマラ |
精製方法 | ウォッシュド・ハニー製法 |
焙煎 | 中煎り(ミディアムロースト)~深煎り(フルシティロースト) |
柔らかい飲み心地と完熟した果実のような風味を求めるなら
産地 | サンタアナ |
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品種 | パカマラ |
精製方法 | ハニー製法・温泉精製 |
焙煎 | 中煎り(ミディアムロースト) |
がおすすめですね。
おすすめのエルサルバドルコーヒー銘柄
ニシナ屋珈琲:エルサルバドル HG 1kg 3,240円
商品名 | エルサルバドル HG |
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生産地 | エルサルバドル |
標高 | 900~1,200m |
品種 | ブルボン、パカマラなど |
精製方法 | ウォッシュド |
石窯パン&コーヒー専門店ガウディ楽天市場店 エルサルバドルSHG ジュリア Qグレード 1,770円~6,195円
商品名 | エルサルバドルSHG ジュリア Qグレード |
生産地 | エルサルバドル共和国 アワチャパン県 アパネカ地区 |
農園名 | アグアカリエンテ農園 |
標高 | 1,200m |
等級 | SHG |
品種 | ブルボン種 |
認証 | Qグレード | レインフォレストアライアンス認証(RA認証) |
エルサルバドルコーヒーの購入方法とおすすめの銘柄
エルサルバドルコーヒーはスターバックスやカルディなどの店舗でも購入できますが、期間限定など、必ず購入できるとは限りません。確実に購入するならAmazonや楽天などのインターネット通販での購入をおすすめします。
日本国内でエルサルバドルコーヒーを扱う優れたロースターをご紹介します。
丸山珈琲(長野県)では、パカマラだけでも中煎り、ナチュラル中煎り、深煎り、ハニー中煎りの中からお好みのものを選択できます。また、エルサルバドルコーヒーのカフェインレスの中煎り、深煎りから選択できます。
スイッチコーヒー(東京都)では、エル サルバドル『SHEKINAH』という銘柄を購入できます。
El Salvador『SHEKINAH』
・生産国:エルサルバドル
・地域:APANECA
・品種:BAURBON
・プロセス:Fully Washed
・フレーバー:ミルクチョコレート・オレンジ
エルサルバドルコーヒーをどこで買う?(カルディやスタバなど)
スターバックスでエルサルバドルコーヒーを購入できたと投稿がありましたが、期間限定のようです。
カルディではエルサルバドルのバードフレンドリーを購入できたと投稿がありましたが、期間限定の場合もあるので店舗へ確認するとよいでしょう。
エルサルバドルコーヒーに関するよくある質問と回答
エルサルバドルコーヒーに関するよくある質問と回答について解説します。
エルサルバドルコーヒーの生産地はどこですか?
代表的な産地は西部地方のサンタアナ州、アウアチャパン州、中部地方のラリベルダ州、サンサルバドル州、東部地方のウスルタン州などです。このうちサンタアナ州は同国最大の生産州で品質も良く、総生産量の22%を占めています。
エルサルバドルSHGとは何ですか?
「コーヒーは、栽培地の標高に基づいて格付けされており、標高が高いほど高グレードとされています。特に、昼夜の温度差が大きい高地で栽培されたコーヒーは、品質が優れていることが多く、これが栽培地の標高に反映されています。なお、この格付け方法は、メキシコ、グアテマラ、ホンジュラスなどの中米諸国で広く採用されています。
まとめ:エルサルバドルコーヒーの魅力と楽しみ方
エルサルバドルコーヒーの魅力は、その豊かな風味と香りにあります。
厳しい気候条件と高地で栽培されたこのコーヒーは、果実味があり、バランスの取れた酸味が特徴です。特に、赤いベリーやチョコレートのような風味が感じられるため、コーヒー初心者から愛好者まで楽しめます。
友人や家族と一緒に味わえば、コーヒーの魅力を語り合う素敵な時間が過ごせるでしょう。エルサルバドルコーヒーの奥深い味わいを発見し、新しいコーヒーの楽しみ方を見つけてみてください。
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